このページの要点
- 法人でない会は、民法上の組合か、法人でない社団かで整理される。どちらにあたるかは会則と運営の実態で個別に評価される。
- 法人でない社団で代表者または管理人の定めがあるものは、その名で訴え、訴えられる(民事訴訟法29条)。名義や責任まで自動的に決まるわけではない。
- 組合なら、脱退・除名・持分の払戻し・解散を民法が定め(678条から682条)、債権者は各組合員に請求できる場合がある(675条)。
- 代表権の範囲と決裁額、会のためにすることの明示、会の財産と個人の財産の区別を会則に書く。法人でない会は法人を思わせる名称を避ける(NPO法4条)。
結論:法人でない会は「会」そのものが契約者になれるとは限らない。名義と責任の線引きを会則に書く
同好会、サークル、PTA、保護者会、ママ友の会、任意の自治会などは、多くの場合、法人ではありません。民法33条1項は、法人は民法その他の法律の規定によらなければ成立しないと定めています。登記や認証、認可といった法律上の手続を取っていない会は、人が集まって活動しているだけで、会そのものが法律上の「人」になっているわけではありません。そのため、会場を借りる、備品を買う、銀行に口座をつくる、といった場面で、「誰が契約の当事者なのか」「誰の名義なのか」「何かあったとき誰が責任を負うのか」が、いつも問題になります。
この問題に、一つの答えはありません。法人でない団体の法的な性格は、実態によって二つの型に整理されることがあります。民法の「組合」と、実務や裁判で「権利能力なき社団」と呼ばれる型です。どちらに当たるかによって、会員が抜けるときの扱い、会の財産の持ち主、会員の責任の範囲の見通しが変わります。ただ、会員が自分の会の型を自分で判断するのは簡単ではありません。そこで会則の側で、名義、代表権の範囲、決裁の権限、財産の帰属、脱退と解散の扱いを書いておくことが、実務上の対策になります。
- 法人でない会の法的な性格は、民法の組合か、法人でない社団かで整理される。どちらに当たるかは、会則の内容と運営の実態を総合して判断される。
- 法人でない社団で、代表者または管理人の定めがあるものは、その名で訴え、または訴えられることができる(民事訴訟法29条)。ただし、これは訴訟での扱いの条文で、契約や口座の名義まで自動的に決まるわけではない。
- 組合の場合、組合員の出資と組合財産は総組合員の共有に属し(民法668条)、脱退・除名・持分の払戻し・解散の定めが民法にある(678条から682条)。
- 会長が個人名義で契約すると、会長個人が責任を負うと見られる場面がある。「会のために」することを示し(民法99条・100条)、代表権の範囲と決裁額を会則に書く。
- 法人でない会は、名称に「特定非営利活動法人」またはこれに紛らわしい文字を使ってはならない(NPO法4条)。
このページは、法人格のない会の位置づけと、名義と責任の線引きに絞って説明します。団体の型の全体像は会則・規約・定款の違いと作り方、役員個人の責任は役員の選任・任期・責任で扱います。
法人でない会の二つの型:民法上の組合と、法人でない社団
法人でない会を整理するときは、民法の組合と、法人でない社団の二つの型が出てきます。
民法の組合は、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約することによって成立します(民法667条1項)。出資は労務でもよいとされています(同条2項)。組合の財産は総組合員の共有で(民法668条)、組合の業務は、原則として組合員の過半数で決定し、各組合員が執行します(民法670条1項)。一人または数人の組合員や第三者に業務の決定と執行を委任することもできます(同条2項)。組合員は、組合の業務の決定や執行をする権利を持たない場合でも、業務と組合財産の状況を検査することができます(民法673条)。
法人でない社団は、人の集まりが団体としてのまとまりを持ち、構成員を超えて団体として活動していると評価される場合に、実務や裁判で使われる整理です。民事訴訟法29条は、法人でない社団または財団で代表者または管理人の定めがあるものは、その名において訴え、または訴えられることができると定めています。条文の言葉は「代表者または管理人の定めがあるもの」ですが、どの会が「法人でない社団」にあたるかは、会則の有無、代表者の定め、総会の運営、財産の管理の方法、構成員が入れ替わっても会が続くかといった点を手がかりに、個別に評価されます。確定した基準を示した裁判例の内容は、このページでは取り上げません。判断が必要な場面では、裁判所の公表している裁判例を原文で確かめる必要があります。
二つの型の見分け方の手がかり(考え方の整理)
| 見る点 | 組合に近い会 | 法人でない社団に近い会 |
|---|---|---|
| 目的・活動 | 共同の事業(出資して行う事業)を営むことが中心。 | 会員の親睦、趣味、地域活動など、事業よりも団体としての活動が中心。 |
| 会員の入れ替わり | 組合員の個性が強く、組合員が変わると組合のあり方が変わる。 | 会員が入れ替わっても、会としては続くという前提で運営される。 |
| 意思決定 | 組合員の過半数または全員の同意が基本。民法670条。 | 総会の多数決で決める会則があり、総会を開いて運営している。 |
| 代表者 | 業務執行者を定めることもできるが、組合として代表者を必ず置くとは限らない。 | 代表者(会長など)の定めがあり、会を代表する。 |
| 財産 | 組合員全員の共有(民法668条)。清算前の分割請求はできない(民法676条3項)。 | 会の財産として管理される。個々の会員が持分を主張できるかは会則と実態による。 |
| 脱退・解散 | 民法678条から682条に定めがある。 | 会則の定めによる。会則に定めがなければ、総会などの運営の考え方に従う。 |
実際には、二つの型のどちらかにはっきり分かれるとは限りません。たとえば、数人で材料費を出し合って共同で品物を作る会は組合に近く、数十人の趣味の会が会則を持ち総会を開いて運営していれば、法人でない社団に近いといえるでしょう。会員の側から見ると、どちらの型か分からなくても困らないように、会則に必要な事項を書き込んでおくのが現実的な対応です。
団体の名で訴え、訴えられる範囲:民事訴訟法29条
民事訴訟法29条は、前の節で触れたとおり、法人でない社団等の当事者能力を認めています。この条文が定めているのは、訴訟の場面で、団体の名で原告にも被告にもなれる、という点です。会員が全員で手続に参加するのではなく、会として手続を進められるのは、会にとって便利な面があります。
一方で、この条文があるからといって、次のことまで当然に決まるわけではありません。第一に、会の財産がどのように帰属するか。第二に、会の契約について、会員が個人としてどこまで責任を負うか。第三に、銀行や会場の窓口が、会の名義での口座開設や契約を受け付けるか。これらは、会則の定め、会の実態、相手方との個別の取決めによって決まります。
このページで出てくる主な条文
- 民法33条1項法人は、民法その他の法律の規定によらなければ成立しない
- 民法34条法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う
- 民事訴訟法29条法人でない社団または財団で代表者または管理人の定めがあるものは、その名において訴え、または訴えられることができる
- 民法667条組合契約は、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約することによって効力を生ずる
- 民法668条各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する
- 民法99条・100条代理人が本人のためにすることを示してした意思表示は本人に対して直接効力を生ずる。示さなかったときは自己のためにしたものとみなされる
- NPO法4条特定非営利活動法人以外の者は、名称中に「特定非営利活動法人」またはこれに紛らわしい文字を用いてはならない
名義の問題は、実務で最もよく起きます。会場の予約や備品の購入は、「○○会 代表 会長の氏名」のように、会の名と代表者の肩書で行うのが一般的です。このときに、相手方が個人としての会長を契約の相手と考えるのか、会そのものを相手と考えるのかは、契約書の書き方によっても変わります。民法100条は、代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、自己のためにしたものとみなすと定め、ただし相手方が本人のためにすることを知り、または知ることができたときは、代理の効果が生じるとしています。この条文の考え方からも、会の名で契約するときは、会のために契約していることが相手方に分かるように書く必要があります。
契約・口座・会場予約の名義:会長個人でよいのか
法人でない会が、会長の個人名義で銀行口座を開き、会長の名前で会場の使用契約を結んでいる例は多くあります。この方法には、手続が簡単であるという利点がありますが、会長が交代したときの名義変更、会長に万一のことがあったときの会の財産の扱い、会の財産と会長個人の財産の区別が、問題として残ります。
書き方の例(一般的な例) 名義の書き方
口座の名義
理由会の財産と個人の財産を分け、役員が交代するときに名義変更の手続を会の仕事として位置づけられる。金融機関ごとに必要な書類が違うため、事前の確認が必要になる。
会場の予約
理由会として借りていることが相手方に分かり、会長が交代したときの手続の引継ぎがしやすい。
契約の権限
理由会長の判断だけで、会に大きな負担を負わせる契約を結ぶことを防ぐ。
口座の名義や契約の名義の取扱いは、金融機関や会場の運営者ごとに考え方が異なります。会の名義で口座を開設できるかどうかは、各金融機関の取扱いを確かめる必要があり、一律に決まっているわけではありません。会則には、「会の財産は、会の名義または代表者の肩書を付した名義で管理する」といった方針を書き、実際の手続は個別に確かめる、という形が現実的です。
会員から集めた会費や預かり金が、会長の個人口座の中で、会長自身の生活費と混ざっていることもあります。会の財産と個人の財産が混ざっていると、会長に万一のことがあったとき、会の財産がどこにあるのか分からなくなります。また、会計の透明性という点でも、会の財産と個人の財産は分けるべきです。会計と通帳の管理については、会のお金の管理と会計の引継ぎのページで詳しく扱います。
組合なら、脱退・除名・持分の払戻し・解散は民法が定める
会が民法の組合にあたる場合、脱退や除名、解散の扱いは、民法の規定が参考になります。ここでは、それぞれの条文が何を定めているかを整理します。
組合に関する民法の条文(会員の出入りと解散)
- 民法678条存続期間を定めなかったとき等は、各組合員はいつでも脱退できる。ただし、やむを得ない事由がある場合を除き、組合に不利な時期には脱退できない。存続期間を定めた場合も、やむを得ない事由があるときは脱退できる
- 民法679条死亡、破産手続開始の決定、後見開始の審判、除名によって脱退する
- 民法680条組合員の除名は、正当な事由がある場合に限り、他の組合員の一致によってできる。除名した組合員に通知しなければ、対抗できない
- 民法681条脱退した組合員との計算は、脱退の時における組合財産の状況に従う。持分は出資の種類を問わず金銭で払い戻すことができる
- 民法682条組合は、目的である事業の成功または成功の不能、存続期間の満了、組合契約で定めた解散事由の発生、総組合員の同意によって解散する
- 民法675条組合の債権者は、組合財産についてその権利を行使できる。また、各組合員に対して損失分担の割合または等しい割合でその権利を行使できる
特に注意が必要なのは、民法675条2項です。組合の債権者は、その選択に従い、各組合員に対して損失分担の割合または等しい割合で権利を行使できます。つまり、組合が会場の使用料や業者への代金を払えないときは、債権者が組合員個人に請求できる可能性があります。会員から見ると、会の債務について自分が個人として責任を負うことがある、という意味です。もっとも、この条文が適用されるのは、会が民法上の組合にあたる場合です。法人でない社団にあたる場合の構成員の責任の範囲は、会の実態や契約の名義などによって個別に判断され、一律には言えません。
こうした責任の見通しを踏まえると、会則には、会が負う債務を、会の財産で支払う範囲にとどめる運営(会の財産を超える大きな契約は結ばない)を書いておくことが、会員を守ることになります。たとえば、次のような条文の例があります。
会則の例契約の締結と責任(法人でない会の例)
- 会が行う契約その他の法律行為は、会長が会を代表して行う。ただし、一定の金額を超えるものは、あらかじめ役員会または総会の承認を得なければならない。
- 前項の契約を結ぶときは、会の名称と会長の肩書を明らかにし、会のために行うものであることを相手方に示さなければならない。
- 会の債務は、原則として会の財産をもって支払う。会の財産で支払えないおそれがある契約は、結んではならない。
- 会員が会を脱退したとき、または除名されたときは、会の財産に対する持分の払戻しを請求することができない。ただし、預けた物品の返還は請求することができる。
持分の払戻しの扱いは、会則で定めることができる範囲と、民法681条の考え方との関係を確認したうえで決めます。払戻しを認めない旨を定めたい場合は、入会の際に会員が確実に知ることができるようにしておきます。
会長が個人で負う責任の見通しと、会則に書ける防ぎ方
「会長になったら、会のすべての責任を個人で負うのではないか」という不安は、役員のなり手がいない大きな理由の一つです。責任の有無は、事故の種類や契約の相手、会の型によって変わるため、一律には言えません。はっきりいえるのは、会長が自分の名で契約をした場合や、自分の不注意で他人に損害を与えた場合には、個人として責任を負う可能性がある、ということです。
民法709条は、故意または過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負うと定めています。会長が行事の準備を怠って参加者にけがをさせた場合などに、この条文に基づく責任が問題になり得ます。この責任と、会そのものの責任との関係は、行事・活動中の事故と責任のページで扱います。また、役員が会に対して負う善管注意義務については、役員の選任・任期・責任のページを参照してください。
確認の問いと理由会長・代表者の責任の線引きのために、会則で決めておくこと
会長が会を代表して契約できる範囲を決めているか。
代表権の範囲を決めておかないと、会長の個人的な判断で契約が結ばれ、後から会員が負担を求められるといった争いが起きやすくなる。
一定額を超える支出や契約に、役員会または総会の承認を必要としているか。
会長一人の判断に任せない仕組みが、会長自身を守ることにもなる。金額は会の規模に合わせて決める。
会長が自分の名前で契約するのではなく、会の名で契約することを会則に書いているか。
会のためにすることを示して契約すれば、効果は本人(会)に帰属しやすい。民法99条・100条の考え方に沿った運用になる。
会の財産と会長個人の財産を分けて管理する方法を書いているか。
通帳と印鑑を別の人が持つ、会の会計簿を作る、といった管理の方法を会則または細則に書いておくと、責任の所在が明確になる。
役員の交代時に、契約や口座の名義を変更する手続を定めているか。
名義の変更が漏れると、前会長に責任や連絡が残り続ける。引継ぎの項目に含めておく。
保険については、会の行事で事故が起きたときの備えとして、傷害保険や賠償責任保険の制度があることを会員に知らせておく会があります。保険の内容や加入の条件は商品によって異なるため、制度の存在を会員に知らせるにとどめ、会則には「必要に応じて保険に加入することができる」という程度の定めを置くのが無理のない書き方です。
法人でない会は「NPO」を名乗れるか:名称の注意
NPO法4条は、特定非営利活動法人以外の者は、その名称中に「特定非営利活動法人」またはこれに紛らわしい文字を用いてはならないと定めています。法人でない会が「特定非営利活動法人○○」と名乗ることは、この条文に反します。
では、「NPO○○の会」のような名称はどうでしょうか。条文が禁じているのは、「特定非営利活動法人」という文字と、これに紛らわしい文字です。「NPO」という文字が紛らわしいといえるかどうかは、名称全体から判断されるため、一律に白黒をつけることはできません。少なくとも、法人格を持たない会が、法人であるかのように誤解される名称を使うのは避けるべきです。会の名称を決めるときは、「法人格を連想させる言葉を入れない」「パンフレットや会員募集の案内に、法人でない会であることを明記する」といった配慮が考えられます。
名称と対外的な表示の確認リスト
- 会の名称に「特定非営利活動法人」またはこれに紛らわしい文字が入っていないか。
- 会員募集のチラシやホームページに、法人であるかのような表現を使っていないか。
- 契約書や申込書に、会の名称と代表者の肩書を明記し、法人でない会であることが分かるようにしているか。
- 将来、NPO法人の設立を考えている場合、設立の前に、法人格を得る目的と手順を総会で話し合っているか(NPO法人の定款と運営規程を参照)。
法人でない会で起きがちなこと
よくある行き違い
- 会長が個人名義で口座を持ち、会長が代わったときに通帳と印鑑の所在が分からなくなる。
- 会場の使用契約を会長の名前だけで結び、会長が会を辞めたあとも、前会長の連絡先が契約の窓口に残り続ける。
- 備品の購入や業者への発注を、会長が総会の承認なしに結び、会の財産で払えない金額になる。
- 会員が脱退するときの持分や預けたお金の扱いが決まっておらず、「払い戻してほしい」と言われて揉める。
- 会員が少なくなって会が続けられなくなったとき、会の財産を誰のものとして分けるのか決まっていない。
- 会員が事故を起こしたときに、会そのものの責任なのか、会員個人の責任なのかを巡って争いになる。
- 法人であるかのような名称を使って会員募集をし、後から問題になる。
これらの行き違いは、会則に名義、代表権の範囲、決裁額、脱退・除名・解散の扱いを書いておくことで、かなり減らせます。会の型がどちらか分からない場合でも、会則の中で一つずつ決めておけば、実際に揉めたときに、会則を拠り所にして話し合えます。
なお、組合の出資や利益分配を伴う共同事業は、本サイトの対象である営利を目的としない会とは別の整理が必要です。このページで引用した民法の組合の条文は、非営利の会の脱退・除名・解散を考える際の参考として取り上げています。
よくあるご質問
同好会やサークルは、法人格がないと契約も口座もつくれませんか。
契約や口座をつくれるかどうかは、法人格だけで決まるわけではありません。会場の使用契約は、会の名と代表者の肩書で結べることが多くあります。口座の開設は、金融機関ごとに求める書類や取扱いが異なるため、会則や役員名簿を持って個別に確かめる必要があります。会の名義で口座を開設できない場合は、会長個人の名義とせず、会の財産であることが分かる管理の仕方を会則に書いておく方法があります。
「権利能力なき社団」とは何ですか。同好会もそれにあたりますか。
法人でない団体のうち、団体としてのまとまりを持ち、構成員が入れ替わっても続く会を、実務や裁判で「権利能力なき社団」と呼ぶことがあります。民事訴訟法29条は、法人でない社団で代表者または管理人の定めがあるものは、その名において訴え、または訴えられることができるとしています。同好会がこれにあたるかは、会則、代表者の定め、総会の運営、財産の管理などの実態によって個別に評価されるため、一律には答えられません。
会の債務について、会員は個人として責任を負いますか。
会が民法の組合にあたる場合、組合の債権者は、組合財産に対して権利を行使できるほか、各組合員に対して損失分担の割合または等しい割合で権利を行使できます(民法675条)。会が法人でない社団にあたる場合の責任の範囲は、会の実態や契約の名義などによって個別に判断され、一律には言えません。どちらの場合も、会の財産で払えない大きな契約を結ばない運営と、会長の決裁額の上限を会則に書いておくことが、会員を守る実務的な方法です。
会員が脱退するとき、出したお金や会の財産の分け前を請求できますか。
会が組合にあたる場合、脱退した組合員の持分は、脱退の時における組合財産の状況に従って計算し、金銭で払い戻すことができます(民法681条)。会則で、持分の払戻しを認めない、または会費は返還しないと定めることができるかは、会の型と定めの内容によります。入会のときに会員が確実に知ることができるように会則を配布し、会費の不返還などを定める場合は、その旨を目立つ形で書いておくことが重要です。
名称に「NPO」と付けてもよいですか。
NPO法4条は、特定非営利活動法人以外の者が、名称中に「特定非営利活動法人」またはこれに紛らわしい文字を用いることを禁じています。「NPO」の文字が紛らわしいかどうかは名称全体から判断されるため、一律には判断できません。法人でない会は、法人格があると誤解される名称を避け、会員募集の案内に法人でない会であることを書いておくと安心です。
あわせて読みたいページ
本ページは一般的な情報提供です。個別の団体への当てはめは、団体の種類(法人格の有無、認可の有無)や会則の定めによって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、会則作成の実務でよく見られる書き方を整理した例で、特定の団体や案件を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で現行の規定を確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 総務省 / 内閣府NPOポータルサイト / 個人情報保護委員会