このページの要点
- 会則・規約は団体がつける呼び名で、定款はNPO法人などが法律に基づいて作る根本の規則。名前より先に団体の型を確かめる。
- 認可地縁団体の規約は8項目(地方自治法260条の2第3項)、NPO法人の定款は14項目(NPO法11条1項)が必須。法人でない会も、これらを会則の物差しにできる。
- 会則、総会の決議、細則・内規の優先順位と、「定めのない事項は総会で決める」という受け皿を会則に書いておく。
- 営利を目的としない会でも、会の収入の使い道、余剰金、解散時の財産の行き先を会則に書き、会員に利益を分配しない線引きを明確にする。
結論:呼び名の前に「自分たちの会がどの型の団体か」を決める
「会則」「規約」「定款」「細則」「内規」は、どれも団体の決めごとを指す言葉ですが、法律上の位置づけは同じではありません。会則や規約は、法律が統一して定義した名前ではなく、団体が自分たちの決めごとにつけた呼び名です。これに対して定款は、一般社団法人やNPO法人のように法律で法人格を得る団体が、設立のときに必ず作る書類で、書くべき事項も法律が決めています。名前よりも先に、自分たちの会が、法人格のない任意の会なのか、地方自治法に基づく認可を受けた自治会なのか、特定非営利活動促進法(以下「NPO法」といいます)に基づくNPO法人なのかを確かめることが、会則づくりの出発点になります。
型が決まると、会則に書くべき項目、変更の手続、総会の決め方、役員の責任の見通しが、おおまかに決まってきます。同好会やサークルの会則には、法律が求める記載事項はありません。そのため自由度が高い反面、何を書くかを自分たちで決めなければ、会費を払わない会員への対応や、会長が交代したときの引継ぎで迷います。認可地縁団体の規約やNPO法人の定款には、法律が定める必須の項目と、変更に必要な手続があります。ここを知らずに会則を書き換えると、書き換えた内容が効力を持たない場合もあります。
- 会則・規約・定款は呼び名の違いで、中身の性質は団体の型によって決まる。まず型を確かめる。
- 任意の同好会やサークルの会則は書く内容の自由度が高いため、法律が型ごとに定める記載項目(認可地縁団体は8項目、NPO法人は14項目)を物差しにすると抜けを見つけやすい。
- 会則、総会の決議、細則や内規のあいだに優先順位をつけ、「会則に別段の定めがない事項は総会で決める」といった受け皿を会則に書いておく。
- 営利を目的としない会でも、お金が動く活動(会費、参加費、物品の頒布)をする以上、「利益を分配しない」「余剰金の使い道」を会則に書いておくと運営が安定する。
このページは、会則づくりの全体像を示す入口です。団体の型ごとの詳しい扱いは、法人でない同好会・サークルの位置づけ、自治会の認可、NPO法人の定款と運営規程のページで扱います。会員の入退会、会費、総会、役員、名簿、お金の管理、行事の事故、解散と引継ぎは、それぞれ専用のページに分けています。
会則・規約・定款・細則・内規の呼び分け
書類の名前は混乱しやすいので、本サイトでは次のように使い分けます。法律の条文で使われている言葉は条文どおりに書き、そうでない言葉は、会で決めた呼び名として扱います。
決めごとの書類の呼び分け(本サイトでの使い方)
| 呼び名 | どんな書類か | 法律上の位置づけ | 変える手続 |
|---|---|---|---|
| 会則 | 任意の同好会・サークル・保護者会などが、会の目的・会員・会費・役員・総会などを定めた基本の決めごと。 | 法律に統一した定義はない。法人格のない団体が自分たちの基本のルールにつける呼び名。 | 会則で定める。定めがなければ総会などで決めることになる。 |
| 規約 | 認可を受けた自治会などの基本の決めごと。会によっては会則と同じ意味で使う。 | 認可地縁団体の「規約」には、地方自治法260条の2第3項の8項目を定める必要がある。 | 総構成員の4分の3以上(規約に別段の定めがあればその定め)の同意と市町村長の認可(地方自治法260条の3)。 |
| 定款 | NPO法人や一般社団法人など、法人が設立のときに作る根本の規則。 | NPO法11条が記載事項を定める。法人は、定款に定めた目的の範囲内で権利を有し義務を負う(民法34条)。 | 社員総会の議決。一定の事項は所轄庁の認証が必要で、そうでない事項は届出(NPO法25条)。 |
| 細則・運営規程 | 会則や定款の下で、会費の納め方、会計の手順、行事の運営などを細かく定めた書類。 | 法律上の名前ではない。基本の決めごとに反しない範囲で、会が定める。 | 会則や定款で、誰がどの機関で決めるかを定めておく。 |
| 内規・申合せ | 役員会や世話役の間の運用の取決め。慣行を文章にしたもの。 | 法律上の名前ではない。会員全員を拘束する力は、基本の決めごとに根拠があるかで変わる。 | 役員会の決定などで足りる場合が多いが、会員の権利義務に関わる事項は会則側に置く。 |
実務では、「規約」と「会則」を同じ意味で使う会が少なくありません。名称で迷うよりも、その書類が(1)会員全員に適用される基本の決めごとか、(2)総会の決議で変えるのか役員会で変えるのか、(3)法律が内容を指定している書類か、という三点を押さえると整理できます。
なお、行政に提出するときや銀行・会場の窓口で見せるときは、「会則」「規約」といった題名よりも、団体の名称、目的、代表者の定め、総会の運営、財産の管理がきちんと書かれているかが見られます。題名をどちらにするかは、会の習慣に合わせて構いません。ただし、同じ会の中で「会則」と「規約」が別々に存在し、内容が食い違っている状態は、後で争いのもとになります。書類が複数あるときは、それぞれの位置づけと優先順位を会則の最後に書いておきます。
団体の型は大きく四つ:任意の会・認可地縁団体・NPO法人・営利法人との違い
民法33条1項は、法人は民法その他の法律の規定によらなければ成立しないと定めています。裏返せば、法律に基づく手続を取らなければ、同好会もサークルも自治会も、法人にはなりません。法人でない会は、会員が集まって活動していても、契約や不動産の名義などで法人とは違う扱いを受けます。以下の比較は、会則を書く前に、どの型の話をしているのかをそろえるための整理です。
会則に関わる団体の型(営利を目的としない会を中心に)
法人格のない会(任意団体)
民法の組合/法人でない社団(民事訴訟法29条)
- 同好会、サークル、保護者会、PTA、任意の自治会・町内会など。
- 法律が会則の記載事項を指定していない。自由に決められる一方、書き漏らしは自分たちで補う。
- 契約・口座・会場予約は、団体名義でできるかを相手方ごとに確かめる必要がある。
- 会の型(組合か法人でない社団か)で、脱退や持分の扱いが変わり得る。
認可地縁団体
地方自治法260条の2以下
- 地縁に基づく団体が市町村長の認可を受けたもの。
- 規約には8項目を定める必要がある。区域内の個人の加入を正当な理由なく拒めない。
- 規約の変更は、総構成員の4分の3以上(規約に別段の定めがあればその定め)の同意と市町村長の認可。
- 代表者、総会、監事(任意)、財産目録・構成員名簿の備置きが法律に定められている。
NPO法人(特定非営利活動法人)
NPO法
- 特定非営利活動を行うことを主たる目的とし、所轄庁の認証と登記で成立する。
- 定款には14項目を書く。社員10人以上、役員(理事3人以上・監事1人以上)などの要件がある。
- 定款の変更は、事項によって認証または届出が必要。
- 事業報告書等の備置き・閲覧・所轄庁への提出が義務づけられる。
営利を目的とする法人・事業者
会社法など
- 株式会社などは、利益を出資者に分配することを前提とする。
- 本サイトの対象ではない。事業者が会員を募る会員制の規約は、別のガイドで扱う。
- 営利を目的としない会の会則では、利益を構成員に分配しない旨を明確にしておくと線引きが分かりやすい。
NPO法人のほかにも、一般社団法人などの非営利の法人類型があります。本サイトでは、自治会・同好会・NPO法人の三つの場面に絞って扱います。
同じ「営利を目的としない」会でも、法人格のない任意の会と、NPO法人とでは、法的な土台が違います。NPO法2条2項1号は、特定非営利活動法人を「営利を目的としないもの」と定め、社員の資格の得喪に不当な条件を付けないこと、役員のうち報酬を受ける者が役員総数の3分の1以下であることを求めています。さらに3条1項は、特定の個人または法人その他の団体の利益を目的として事業を行ってはならないと定めます。これらは法人としてのNPO法人に向けた条文であり、法人でない同好会の会則に直接適用される規定ではありませんが、非営利の会の運営を考えるうえでの物差しとして参考になります。
会則に入れる項目の物差し:8項目と14項目
法人でない会の会則には、法律が定める必須項目はありません。それでも、何を書けばよいか分からないときには、法律が型ごとに定めた必須項目が、会則の骨組みの参考になります。認可地縁団体の規約には次の8項目が必要です(地方自治法260条の2第3項)。
認可地縁団体の規約に定める8項目(地方自治法260条の2第3項)
- 第1号目的
- 第2号名称
- 第3号区域
- 第4号主たる事務所の所在地
- 第5号構成員の資格に関する事項
- 第6号代表者に関する事項
- 第7号会議に関する事項
- 第8号資産に関する事項
NPO法人の定款には、NPO法11条1項が定める14項目を記載します。目的、名称、行う特定非営利活動の種類と事業の種類、事務所の所在地、社員の資格の得喪に関する事項、役員に関する事項、会議に関する事項、資産に関する事項、会計に関する事項、事業年度、その他の事業を行う場合はその事項、解散に関する事項、定款の変更に関する事項、公告の方法です。
二つの法律の項目を見比べると、共通する骨組みが見えます。目的、名称、所在地、会員(構成員・社員)の資格、代表者・役員、会議(総会)、資産(お金と財産)の七つです。NPO法人の定款には、さらに会計、事業年度、解散、定款の変更、公告が加わります。法人でない会でも、この共通の骨組みに、会費・入会と退会・解散・会則の改正の手続を足せば、会則として必要な部分はほぼ網羅できます。
会則の骨組みの確認リスト(法人でない会の場合)
- 目的:何のための会かを一文で書いたか。目的の範囲を超える活動をする場合の扱いを決めたか。
- 名称と事務所:会の名称、連絡先(主たる活動の場所または連絡担当)を書いたか。
- 会員:会員の種類、入会の要件と手続、退会の手続、除名の理由と手続を書いたか。
- 会費と資産:会費の額を誰が(どの会議で)決めるか、会の財産の範囲、会計年度を書いたか。
- 役員:役員の種類、選び方、任期、仕事の範囲、代表権の範囲、欠員のときの補充を書いたか。
- 会議:総会の開催時期、招集の方法と期間、議決の要件、委任状・書面による表決の扱い、議事録の作成を書いたか。
- 解散と引継ぎ:解散の決議の要件、残余財産の行き先、役員交代時の引継ぎを書いたか。
- 改正:会則を変えるときの決議の要件と手続を書いたか。
これらの各項目の中身は、本サイトの各ページで条文と書き方の例を示します。会員については入会・退会・除名のページ、会費については会費・寄付・臨時徴収のページ、総会については総会と議事録のページを参照してください。
会則と総会の決議、細則や内規の優先順位を決めておく
決めごとが会則、総会の決議、細則、役員会の申合せと複数あると、食い違ったときにどれが優先するのかが問題になります。一般に、法令に反する定めは効力を持たず、会則は会の最も基本的な決めごとなので、総会の決議や細則は会則に反しないことが前提になります。この関係を、会則自体に書いておきます。
書き方の例(一般的な例) 優先順位と受け皿の書き方
会則に定めのない事項
理由定めのない事態が起きたとき、誰がどの会議で決めるかが分かる。受け皿がないと、役員の個人的な判断で進み、後で不満が出やすい。
細則の位置づけ
理由細則で会則の内容を事実上変えてしまうことを防ぐ。会員の権利義務に関わる事項は、細則ではなく会則に置く。
会則の改正
理由改正の要件(割合)と、事前に案を示す手続を決めておくと、いきなり提出された案が可決されるといった争いを避けやすい。
認可地縁団体の規約の変更は、総構成員の4分の3以上(規約に別段の定めがあればその定め)の同意と市町村長の認可が必要です(地方自治法260条の3。詳しくは自治会の認可のページ)。NPO法人では、社員総会で定款の変更を議決するには、社員総数の2分の1以上が出席し、その出席者の4分の3以上の多数でするのが原則で、定款に特別の定めがあるときは別です(NPO法25条2項)。このように、型によって改正の重みが違うため、会則を作る段階で改正の手続も決めておく必要があります。
営利を目的としない会と、お金が動く活動の線引き
会費を集め、参加費を取り、会員のために物品を購入する活動は、営利を目的としない会でも普通に行われます。問題になるのは、集めたお金の使い道と、利益が出たときの扱いが決まっていないことです。会則には、会の収入を何に使うか、余剰が出たときに構成員に分配しないことを書いておくと、会の性格がはっきりします。
NPO法人は、法律で線引きが決まっています。NPO法3条1項は、特定非営利活動法人は特定の個人または法人その他の団体の利益を目的として事業を行ってはならないと定め、5条は、特定非営利活動に係る事業に支障がない限り、その他の事業を行うことができ、この場合に利益を生じたときは、特定非営利活動に係る事業のために使用しなければならないとしています。さらに、その他の事業に関する会計は、特定非営利活動に係る事業に関する会計から区分し、特別の会計として経理しなければなりません(同条2項)。
法人でない同好会やサークルでも、同じ考え方を会則に取り入れることができます。たとえば、次のような条文の例があります。
会則の例会の収入と余剰金の扱い(法人でない会の例)
- この会の収入は、会費、参加費、寄付その他の収入とする。
- この会の収入は、この会の目的を達成するための事業に使用し、会員に分配しない。
- 会計年度の終わりに余剰金を生じたときは、総会の承認を得て、翌年度に繰り越すものとする。
- この会が解散するときの残余財産の帰属先は、総会の議決により、この会の目的に類似する目的を持つ団体その他の適当な先に定める。
金額や割合は、会の実情に合わせて決めます。会員に分配しない旨を明記しておくことで、会の資産が個人のものではなく、会の共通の財産であることが分かります。
営利を目的とする活動(継続して物品を販売して利益を得る、会員以外から報酬を得て講師を派遣するなど)を会の名で広げていくと、会の活動なのか、特定の会員の個人事業なのかが曖昧になります。会の名で契約し、会の口座に入金し、会計に記録する活動と、会員が個人として行う活動とを分けて会則に書いておくことが、トラブルを減らします。
また、政治や宗教との関わりも、会則に線引きを書いておく例が多くあります。NPO法人は、宗教の教義を広めることや政治上の主義の推進等を主たる目的とせず、特定の公職の候補者・公職にある者・政党の推薦・支持・反対を目的としないことが求められます(NPO法2条2項2号イ〜ハ)。認可地縁団体は、特定の政党のために利用してはならないと定められています(地方自治法260条の2第9項)。法人でない会でも、会員の思想や信条はさまざまなので、会の名を使った勧誘や運動の禁止を会則に書く会があります。
会則を作る順序と、起草のときの書き方の例
会則づくりの標準的な順序
- 型を確かめる法人格のない会か、認可地縁団体か、NPO法人かを確かめる。迷うときは、民法33条(法人は法律によらなければ成立しない)に戻って、法人化の手続を取っているかを確認する。
- 既存の決めごとを集める過去の総会の議事録、役員会の申合せ、慣行を書き出す。文書になっていない慣行も、聞き取りで洗い出す。
- 骨組みの項目に当てはめる上の確認リストの項目ごとに、現状と、これから決めたいことを書き込む。
- 案を作って読み合わせる役員だけで決めず、会員が読んで意味が取れるかを確かめる。分かりにくい言葉は定義をつける。
- 総会で議決する改正の場合は、案を招集通知に添える。議決の結果と賛成の割合を議事録に残す。
- 配布と保管会員に配布し、新しく入る会員にも渡す。原本は役員が交代しても引き継がれる場所に保管する。
会則の文章は、次の三点に気をつけると読みやすく、運用しやすくなります。第一に、主語をはっきりさせること。「会長が招集する」「総会が決める」のように、誰が、どの機関で決めるのかを書きます。第二に、数字や期間は、実際に守れる数字にすること。たとえば「総会の通知は1か月前に」と書いても、実際に守れなければ会則違反が常態になります。第三に、例外と受け皿を書くこと。「やむを得ない事情があるときは、役員会の承認により例外とする」といった定めです。
書き方の例(一般的な例) 会則の条文の書き方
役員の任期
理由任期の長さと再任の可否を書かないと、いつ交代するのかが決まらず、「なり手がいない」状態が固定化する。
会費の改定
理由会員の負担に関わる事項を総会で決める形にしておくと、納得感が得られやすく、会費の改定の効力を争われにくい。
総会の成立
理由委任状や書面による表決を出席に数えるかを書いていないと、成立の判断が分かれる。
会則づくりで起きがちなこと
よくある行き違い
- 会則はあるが、実際の運営は慣行で動いていて、会則を読んだ人がいない。役員が交代すると、運営の流儀が変わる。
- 会則と細則、総会の決議が食い違っており、どれに従うべきか決められない。
- ほかの会の会則を一部だけ写したため、自分の会に存在しない機関(理事会、評議員会など)が会則に出てくる。
- 認可地縁団体なのに、規約の変更手続(総構成員の4分の3以上、または規約に別段の定めがあればその定めによる同意と、市町村長の認可)を踏まず、総会の多数決だけで書き換えてしまう。
- 会則に会費の額を書いたため、値上げのたびに会則の改正が必要になる。額は総会で定め、会則には決め方だけを書く。
- 「会長に一任する」と書いたまま、会長の権限の範囲や金額の上限が決まっていない。
- 会則を配布していない。新しい会員が入っても、会のルールを知らないまま会費だけが請求される。
会則は一度作れば終わりではなく、会の実態の変化に合わせて見直す文書です。見直しの周期(たとえば数年に一度)と、見直しを担当する役員を決めておくことも有効です。
最後に、このページで述べた条文は、いずれもe-Gov法令検索で現行の規定を確認したものです。団体の型ごとの細かい手続や、地域によって異なる運用は、所管官庁の資料や条例で確認する必要があります。
よくあるご質問
会則と規約は、どちらの名前で作ってもよいのですか。
法人でない同好会や自治会の決めごとは、「会則」でも「規約」でも、法律上の効力は変わりません。名前が法律で指定されているのは、NPO法人の「定款」(NPO法11条)と、認可地縁団体の「規約」(地方自治法260条の2第3項)です。認可を受けた自治会は規約に8項目を定める必要があるため、題名を「規約」にそろえる例が多くあります。同じ会の中で会則と規約が別々に存在して内容が食い違う状態は避けます。
同好会に会則は必ず必要ですか。
法律が会則の作成を義務づけているわけではありません。ただし、会費、役員の選び方、総会の決め方、退会や解散の手続を会員が共通に確かめられる文書が無いと、揉めたときの拠り所がありません。小さな会でも、目的、会員、会費、役員、総会、解散の六つだけでも文章にしておくと、役員が交代したときに運営が途切れにくくなります。
自治会の規約を変えたいのですが、総会で過半数が賛成すれば足りますか。
会が認可を受けた認可地縁団体の場合、規約の変更は、総構成員の4分の3以上(規約に別段の定めがあればその定め)の同意と市町村長の認可が必要で、総会の過半数の賛成だけでは足りません(地方自治法260条の3)。詳しくは自治会の認可のページで説明しています。認可を受けていない任意の自治会は、自分たちの会則に書いた手続に従います。
NPO法人の定款と、会則のようなルールブックは、どう使い分けますか。
定款はNPO法11条に基づく根本の規則で、変更の議決には社員総数の2分の1以上の出席と出席者の4分の3以上の多数が原則として必要です(NPO法25条2項。定款に特別の定めがあれば別)。さらに、一定の事項の変更は所轄庁の認証が必要です(同条3項)。会費の納め方や事務の手順のように変更が多い細目は、運営規程などの別の書類に分けると、定款変更のたびに手続をとる負担を減らせます。詳しくはNPO法人の定款・会則・運営規程の使い分けで説明します。
営利を目的としない会であれば、会費の余りは会員に分けてもよいですか。
NPO法人は、特定の個人または法人その他の団体の利益を目的として事業を行ってはならず(NPO法3条1項)、その他の事業で生じた利益は特定非営利活動に係る事業に使用しなければなりません(同法5条1項)。法人でない同好会に同じ条文が直接適用されるわけではありませんが、「会の収入は会の目的のために使い、会員に分配しない」と会則に書いておくと、会の性格がはっきりします。解散のときの残余財産の行き先も、会則で決めておきます。
あわせて読みたいページ
本ページは一般的な情報提供です。個別の団体への当てはめは、団体の種類(法人格の有無、認可の有無)や会則の定めによって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、会則作成の実務でよく見られる書き方を整理した例で、特定の団体や案件を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で現行の規定を確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 総務省 / 内閣府NPOポータルサイト / 個人情報保護委員会